デザイン経営とは?デザイナーがいない中小企業が「最初にやること」
「デザイン経営」と聞くと、ロゴやチラシ、Webサイトの見た目を整える話だと思われがちです。でも実際は、もっと経営そのものに近い考え方です。そして、この考え方が本当に効くのは、実は社員10〜50人ほどの中小企業だったりします。この記事では、デザイン経営の意味を専門用語なしで説明し、「デザイナーが社内にいない会社が、何から始めればいいのか」までを、できるだけ具体的にお話しします。
デザイン経営とは?「見た目」のことではない
結論から言うと、デザイン経営とは「人(顧客)を起点に、本質的な課題を見つけて解決していく経営のやり方」です。色や形の話ではなく、“誰の何を解決するか”から事業を考える姿勢のことを指します。
この言葉が広まったきっかけは、2018年に経済産業省と特許庁が出した「デザイン経営宣言」です。ここでデザインは、ブランドをつくる力/新しい価値(イノベーション)を生む力として位置づけられました。つまりデザインは”あとから見た目を整える作業”ではなく、“何をつくるかを決める上流の判断”だ、という捉え直しです。
たとえば同じ商品でも、「機能が多いので買ってください」と伝えるのか、「あなたのこの困りごとが消えます」と伝えるのかで、選ばれ方はまったく変わります。この”伝わり方”を経営の判断として扱うのがデザイン経営です。
なぜ中小企業にこそ向いているのか
「デザイン経営なんて大企業の話でしょう」と思うかもしれません。むしろ逆です。中小企業のほうが、意思決定が速く、経営者と現場の距離が近い。だから”こう見せよう""この価値で戦おう”と決めたら、会社全体がすぐに動けます。大企業のように部署間の調整で時間を取られません。
効果も経営に直結します。値段だけの競争から抜け出せる、自社の”らしさ”が伝わって選ばれる、そして「ここで働きたい」と思ってもらえて採用にも効く——これらはすべて、規模の小さい会社ほどインパクトの大きい変化です。
「宣言」が示す2つの条件と、中小企業のジレンマ
一方でデザイン経営宣言は、実践の条件として、ざっくり言えば「デザインの視点を経営のトップ近くに置くこと」「事業の一番上流からデザインを関わらせること」の2つを挙げています。理想はそのとおりです。
ただ、ここで多くの中小企業が詰まります。「経営にデザイナーを入れろと言われても、そんな人材は社内にいないし、正社員で雇う余裕もない」。この現実のギャップこそ、あとの話につながります。
何から始める?中小企業の「入り口」
特許庁の「中小企業のためのデザイン経営ハンドブック」では、自社に合った”入り口”から小さく始めることが勧められ、9つの入り口が紹介されています。いきなり全社改革をしなくていい、というのが大事なポイントです。
現場でまずやるべきことを3つに絞るなら、この順番がおすすめです。
- 自社の「らしさ」を言葉にする — なぜこの会社をやっているのか、何を大切にしているのかを一文で言えるように。
- 顧客の視点で棚卸しする — お客さんが実際に困っていること・迷う場面を書き出す。
- 発信を一貫させる — 名刺・Web・SNS・接客で、バラバラだった印象をそろえる。
| よくある誤解 | デザイン経営の実際 |
|---|---|
| おしゃれなロゴを作ること | 誰の何を解決するかを決めること |
| デザイナーに任せる仕事 | 経営者が主役で関わる仕事 |
| お金と時間がかかる大改革 | 小さな「入り口」から始める習慣 |
| 大企業向けの話 | 意思決定が速い中小企業ほど有利 |
「デザイナーがいない」問題の現実解=外部と月額で伴走する
では、社内にデザイナーがいない会社はどうすればいいのか。選択肢は3つあります。①正社員を採用する、②案件ごとに単発で発注する、③外部のパートナーと継続的に伴走する。
①は採用も育成も重く、10〜50人規模には負担が大きい。②の単発発注は「そのとき作って終わり」で、経営の判断にデザインを組み込む習慣が残りません。現実的なのは③——経営の隣にデザインの視点を「月額で」置き続けるやり方です。
私たちホワイトスペースは、この③の伴走を大切にしています。ロゴを1つ作って終わり、ではなく、“らしさ”の言語化から発信の一貫性づくりまで、毎月、外部の視点として経営のそばに入り、一緒に手を動かしていく。デザイナーを雇う前の中小企業サイズに、いちばん無理なく合うかたちだと考えています。
まとめ
デザイン経営は、特別な会社だけのものではありません。人を起点に「何を、どう伝えて、どう選ばれるか」を経営として考える——それだけで、意思決定の速い中小企業は大きく変われます。まずは”らしさ”を一文にするところから。もし社内に担い手がいなくても、外部と月額で伴走する道があります。
よくある質問
Q. デザイン経営とロゴ・ホームページ制作は何が違いますか? A. ロゴやHPは”手段”の一つです。デザイン経営は、その前段の「誰の何を、どう解決し、どう伝えるか」を経営として決めること。手段だけ整えても、方針がなければ効果は続きません。
Q. 社員数が少なくても始められますか? A. はい。むしろ意思決定が速い分、小さい会社ほど向いています。全社改革ではなく、「らしさの言語化」のような小さな入り口から始められます。
Q. 費用はどのくらいかかりますか? A. やり方次第です。正社員採用は負担が大きいですが、外部パートナーと月額で伴走する形なら、身の丈に合わせて始められます。詳しくはご相談ください。
Q. 効果が出るまでどのくらいかかりますか? A. 発信の一貫性づくりは比較的早く体感できますが、ブランドや採用への効果は数ヶ月〜。続ける前提で設計するのが成功のコツです。
らしさを、なかまを、いっしょに。
「うちの会社の”らしさ”を言葉にしたい」「発信をそろえたい」——そんな最初の一歩から、月額でのデザイン伴走をしています。まずは気軽にご相談ください。