中小企業の「らしさ」の見つけ方|ヒアリングで必ず聞くこと
「うちの会社らしさって何ですか?」と聞かれて、すぐに答えられる経営者の方は多くありません。長く同じ事業をやっていると、自分たちの”当たり前”が見えなくなってしまうからです。私たちホワイトスペースは、伴走型のデザインの仕事で、最初に必ずこの「らしさ」を言葉にするヒアリングから始めます。この記事では、その最初の一歩で何を聞いているのかをお話しします。
なぜ「らしさ」から始めるのか
ロゴやWebサイトを先に作ってしまうと、あとから「なんとなく違う」と感じることがよくあります。原因はたいてい、見た目より前の段階——その会社が何を大事にしていて、誰の何を解決しているのか——が言葉になっていないことです。「らしさ」とは、この土台の部分を指します。ここが定まっていないまま表現だけ整えても、長続きしません。
ヒアリングで必ず聞いていること
私たちが最初のヒアリングで欠かさず聞いているのは、次のような問いです。
- なぜこの事業を始めたのか、なぜ今も続けているのか — きっかけには、その会社らしさのヒントが詰まっていることがほとんどです。
- お客さんに一番よく言われる言葉は何か — 自分たちが思う強みと、お客さんが実際に感じている価値は、意外とズレていることがあります。
- 同業他社と何が違うと思うか — 比較のなかでしか見えてこない特徴があります。
- 社内で当たり前だと思っていることで、実は珍しいことは何か — 中にいると気づきにくい”当たり前”こそ、外から見ると個性であることが多いです。
これらの答えを一問一答で終わらせず、「それはなぜですか?」を重ねて聞いていくのがポイントです。表面的な答えの奥に、本人も言語化できていなかった軸が見えてくることがあります。
出てきた言葉を、そのまま使わない
ヒアリングでいい言葉が出てきても、それをそのままキャッチコピーにするわけではありません。経営者本人の言葉と、外から見た客観的な視点をすり合わせる作業が必要です。当事者の言葉は熱がこもっていて説得力がある一方、外の人に伝わるかどうかは別の問題だからです。ここを両方の視点で詰めていくのが、伴走で関わる意味だと考えています。
まとめ
「らしさ」は、誰かが一方的に決めるものではなく、経営者自身の中にすでにあるものを、対話を通じて一緒に掘り出すものです。私たちは、通販のクリエイティブを長く手がけてきた経験から、この”見つけて、伝わる形にする”作業を大切にしています。もし自社の「らしさ」がうまく言葉にできずに悩んでいたら、一度そんな対話から始めてみませんか。